銅製ドライビングバンドの弾殻への圧着(戦車砲弾、榴弾砲弾など)
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1. 説明および機械設計 1.1 概要 • 装置: 公称容量1000トンの油圧バンドプレス(押圧用の最大83トン油圧シリンダー×12基) • 用途: 焼きなました銅または被覆金属バンドを、中空鋼製円筒体(基部に垂直に設置)の外周円形溝に取り付けるために設計。 1.2 プレス構造と動作 • 押圧機構: - プレスは、中央押圧ステーションを囲む単一水平面に12基の油圧シリンダーとピストンを放射状に配置。 - 各シリンダーは強力な押圧ジョーを駆動し、12基すべてが同期して動作し、溝に均一な放射状力を加える。 - シリンダーは一体成形(溶接なし)で製造され、ボルト接続で一体構造フレームに取り付けられ、精密なアライメントを実現。取り付け面は工作機械基準に従って平行度を確保するよう機械加工。 • 油圧シリンダー仕様: - 数量: 12 - ピストン径: 最小200 mm - ロッド径: 最小110 mm - シリンダー肉厚: 75 mm - ストローク: 30–35 mm - 配置: 中央押圧ステーションの周囲に30°間隔で配置。 • 中央押圧ステーション: - 12基のジョーの中央に位置し、油圧(エジェクタ)シリンダーで垂直に動作、約200 mmの調整可能なストローク(HMI経由で調整可能)。 - 中空体の溝を押圧ゾーンに位置決めし、加工完了後に本体を排出して手動で取り出し。 • サイクル動作: 1. 装填: 銅バンドを仮装着した中空円筒体を電動ホイストで中央押圧ステーションに手動装填。 2. 位置決め: ステーションが下降し、本体の溝を12基のジョーと整列。 3. 押圧: 12基のジョーが同時に内側へ移動し、バンドを把持後に溝へ圧入、所定の保持時間を適用。 4. 引き戻しとインデックス: 押圧後ジョーは引き戻し。複数回押圧が必要な場合、自動インデックス機構により本体を回転(15°~90°、1~11回のプログラム可能)し、再押圧を実行。 5. 排出: 中央ステーションが上昇し、押圧済み本体を提示して手動取り出し。 生産速度: システムは1時間あたり最低20個の加工を達成可能(手動装填・取出し各25秒以内を含む)。 2. 自動化、電気制御、油圧パワーパック 2.1 電源システムと盤 • 盤と筐体: - プレスは電源盤、制御盤、操作盤を備え、IP54準拠の筐体に収納。14/16 SWG CRCA鋼板製、粉体塗装グレー仕上げ。 - 標準スイッチギア(例: 受電・モータ用MCCB、遮断器、LED表示灯、盤内照明)を装備。 • 電源分配と保護: - 電源は銅製母線で分配、校正済みデジタル電力計を含む。 - ACおよび12/24 V DC制御用にサージ保護装置を設置。 - 銅製アースバーおよび専用端子により適切な接地を確保。 2.2 油圧パワーパック • 概要: - プレスはモータ、油圧ポンプ群、バルブ、熱交換器、配管を備えた完全な油圧パワーパックで駆動。 • 主な仕様: - ポンプ形式: 高圧ピストン/プランジャポンプ。 - 設置: 主・補助圧力ポンプは正圧吸引で外部に搭載。 - タンク容量: 最小1500リットルの油圧オイル、過熱防止のため仕切板・熱交換器を設置。 - 潤滑: ピストン用の計量カートリッジと独立潤滑ポンプを装備。 • 性能: - パワーパックは12基のシリンダーに均一圧力を供給(作動圧270 kg/cm²、最大300 kg/cm²)。 2.3 制御システムとPLC統合 • PLC制御: - PLC(例: Siemens S7-300)が全動作を制御(水平ストローク、保持時間、インデックス回数/角度、ジョブカウント管理)。 - 将来拡張用のI/O余裕あり。 • HMI(ヒューマンマシンインターフェース): - タッチパネル(カラー、最低10インチ)で工程を可視化、排出ストローク、油圧、保持時間、インデックスを調整可能。 - レシピ機能搭載、設定保存/呼出し可能、パラメータ変更はパスワード保護。 • 補助機能: - 全電動モータ(インデックス用含む)はIE-3効率、MPCB保護付き。 - 制御/電源配線用の端子箱とケーブルトレイを設置。 - SMPSにより低電圧供給、PLC/HMIプログラムはリムーバブルメディアにバックアップ。診断用に産業用ノートPCを付属。 2.4 安全およびインターロック • インターロック: - リミットスイッチ(リミット、近接、リード型)で過走防止、安全性確保。 - 非常停止ボタンを制御盤に設置、緊急停止可能。 • 環境監視: 周囲温度50℃まで対応、異常時には視覚/音響アラーム。 • バックアップ: PLCへオンラインアクセス可能、診断・バックアップ機能搭載。 3. 動作パラメータと性能 3.1 力と油圧性能 • 放射力: HMI経由で250~1000トンに調整可能。 • 作動圧力: 通常270 kg/cm²、最大300 kg/cm²。 • シリンダー動作: 12基が同期し30–35 mmのストロークで均一な力を確保。 • 排出システム: 上方向5~20トン、下方向5トン、ストローク最大200 mm(HMI制御)。 3.2 サイクルタイムとインデックス • サイクルタイム: 手動装填/取出し各25秒を含み、全体で144秒以内。 • インデックス: 15°刻みでプログラム可能(1~11回、15°~90°)。 • 保持時間: 1秒単位で0~15秒に調整可能。 3.3 電源 • 三相415 V ±10%、50 Hz ACで動作。 4. 要約 本技術仕様は、鋼製中空円筒体の外周溝に銅または被覆金属バンドを高精度で圧入する1000トン油圧バンドプレスを記述。主な特徴: • 12基の放射状油圧シリンダーによる堅牢設計、同期押圧。 • 精密位置決め・排出可能な中央押圧ステーション。 • PLCと12インチHMIによる全自動サイクル制御、インデックス/保持時間をプログラム可能。 • 容量1500 L以上の油圧パワーパック、高圧安定供給、熱管理・潤滑統合。 • 専用電気盤、信頼性の高い電源分配、安全インターロックによる保護。 最新の銅バンドプレス機(弾薬製造向け)では次の機能も搭載: • 連続生産用ロータリーテーブル • 加熱ステーション(押圧前にバンドを熱膨張) • 自動シェル認識とプログラム選択(バーコード/RFID) • シリアル番号による加工データ記録(トレーサビリティ)